ポノがベッドの上で目を覚ますと、そこはなぜか海の底でした。
「ポノや、大きくなったね」
それは、亡くなったひいおじいちゃんの声でした。
「おまえの顔がみたくてね。会いにきたんだよ」
ひいおじいちゃんと遊んだ思い出が、いっきにポノの頭によみがえってきました。
ベビーカーで一緒にお散歩して、タンポポの綿毛を飛ばしたこと。
真っ赤な電話のおもちゃを買ってもらったこと。
一緒に絵本を読んだこと。
リュックサックにたくさんの果物やおみやげを詰めて、ポノのお家に遊びに来てくれたこと。
ひいおじいちゃんは物を書くのが好きで、いつも万年筆で何か書いていたこと。
そしてこれが夢で、目が覚めたら何もかも消えてしまうということも、ポノはわかっていました。
目が覚めてもどうか、この夢を覚えていられますように、とポノは思いました。